ロクロ成型による陶器の成型

ロクロ成形

陶器の成型には、作品の形状や目的等に応じて様々な方法がありますが、「ロクロ成型」は、ロクロという回転する器具を用いて行う方法で、円形の台に粘土を置き、台を回転させながら粘土に手指を当てて成型します。
手に水をつけ、粘土を上へ上へと引き上げながら丁寧に形作っていく、とても繊細な作業です。

ロクロには手動式と電動式のものがあり、回転の中心から手指の位置までを半径とするきれいな円形の陶器を作ることができます。

ロクロの性質上、「円形の回転対称形」を形作ることしかできませんが、成型した後から「ヘラ」「ナイフ」「鉋」「切り糸」等を用いて手を加えたり、「型押し」「盛り上げ」「線彫り」「溝彫り」「彫刻」等が施される場合もあります。
さらに「取っ手」「蓋」「足」「注ぎ口」等が取り付けられることもあります。

「土錬り3年・ロクロ10年」と言われるほど、陶芸の中でもかなり高度な技術を必要としますが、熟練すれば大小様々な作品を比較的短時間で完成させることができ、量産も可能です。
また、この方法を応用し、一輪挿しや徳利のような「袋物」や「風船挽き」「ドーナツ挽き」「急須」といった様々な形の陶器作りを楽しめるようにもなります。